職ありオタク

がんば

Ava's Demon Chapter Seven 和訳

 多分に漏れず連休なので、連日更新。これ、ほとんど全文今日一日で訳した。ホントに今日、これ以外してないんですよね。やっぱ仕事なんかしとったらあかん。好きな海外ウェブコミックの翻訳をして暮らせ。みんなもそうしろ。

 詳しい感想は後に記しますが、やっぱり、とにかく、ビジュアルがいいですね。キャラクターの愛らしさも、カラーリング、世界の造形、色々好きです。

 そして再確認したのですが、台詞がいいです。カッコいいこと言ってる、という次元のことではなく、かなり戦略的な台詞の作り方をされています。さりげない言葉遣いに状況の奥行きを見せる手腕も、構図と台詞の関係・効果など、そうとう考えて作られた作品だということを、今回特に思いました。

 そのわけは、実際に見ていただくのが一番かと思います。

 拙訳では伝えきれないニュアンスはもちろん、ちょっと意味判んないなってなっちゃったところはテンションで乗り切ってますから、ぜひとも原文に触れて読まれることを、強くお勧めいたします。

 以下が公式HPです。

Ava's Demon

 

Chapter Seven
504 「まあ……わたしたちはみんな移住させられたから。両親のことは忘れない。アヴァの両親だって見つかればいいと思う。……とはいえ彼らが彼女を探してるとは言えないけど」(最後の文、これでいいのかな? not thatとあるからこうなるのだけど……。)
505 「どうして……ご両親が会いたくないだなんて?」「わからない? あいつは全部おかしいの。頭がめちゃくちゃなの。絶対治んないの、わかる?」「……?」「まあ……ちょっとへんなとこはあるね。でもフォロワーなら彼女を助けられるさ!」(hopeless=回復の見込みのない、という意味もあるらしい。またこの場合のratherはveryの弱い言い方っぽい。大抵悪い内容の前につけるらしい。i'm positive the followersってのはちょっと難しい。シンプルに「前向きな」って受け取り方でいいんだろうけど、それが日本語になるとどうしていいかは判らない)
506 「さっきみたいな酷い事故があっても、完全に回復する助けになる……」
507 「君たち三人は、今日ぼくがタイタンのフォロワー本部に行くのについてくるといい。難民センターに行けば、無事学校にもどれるさ」「うーん、わたしたち三人って……」(Gilの最後の文は不安だ。get you all safe back into schoolのgetてなんや)
508 「私、オーディンって別の惑星から入り込んできたんじゃないかと思うんだよね、だって私、あいつと一緒にいなかったんだもん。っていうか……あいつはスカベンジャーが来ることを知ってた、でしょ? それから実質私を誘拐して、バカみたいに船をぶっ壊した……」(直訳「なぜなら私は彼と一緒にそだっていない」practicallyは副詞だけど綺麗な訳し方はないっぽいので「実質」とした。「まじで」とかと似たテンションなのかな? madmanは直訳すると「狂人」だけど「バカ」とした)
509 「まるで……逃げてきたようにみえないかな……」「!!」(直訳「ある種の逃亡者であるかのようだ」)
510 「恐らく、慎重を期して、あいつとアヴァを刑務所に連れてくのがいいんじゃないかな。トラブルに備えなきゃ! でしょ?」「ああ、確かに! それはいい……タイタンのソルジャー達も、特別注意を払うだろうし」(play it safe=安全策をとって、など。drop 名詞 off=連れていく、車で送る、てきな意味らしい。
511 「そう! 絶対に! なら……彼らをやっちゃうなら……えと……考えたんだけど……その、よかったら私と……」(taken care ofは「始末する」とかそう言う意味もあるらしい)
512 「その……フォロワーになって一緒に住んだりとかしていいかな?」「えっ……正式にフォロワーになるってこと? で、一緒に来る? や、でも……ぼく……」(maybeがあることで遠回しに表現してる感を出したかったのかもしれない、と思いこんな感じに。travelに(同じ集団の中で)付き合いをするって意味もあり、それは恋人とかそう言う感じではないニュアンスを辞書からは感じるんだけど、会話の感じではそれを含んでる=Gilは気付いてる? 感じもあるので、ぼやかした感じになっちゃった)
513 「お願い、一緒にいさせて! 学校に忍び込んで……帰りたくないの! 家も家族もない。今後については考えてもない。いま「ここならフォロワーになるにはいい場所だ」って思って……それに、あなたといたら、さ、寂しくないかなって……」(i haven't even thought about my futureは直訳すると「未来について考えてもない」ということらしいけど「今後」とした。Maggieの最後のセリフもニュアンスを変えてある)
514 「お互い一生懸命働くのを支え合えると思うの。心の支え……って感じ! 多分、あなたが他の人を助けてる姿から学べることがたくさんあると思うの。わたしに……色々教えてくれたみたいに。」(kind of like=〜のようなもの、となるが、まあこんな具合で。最後の文を直訳すると「あなたがすでにたくさん私に教えたということです」となるが、まあ大意は外れてないかと)
515 「ぼくが……医者になればきみは助手になれる。つまり、タイタンの仕事に興味がある人に、どうしたらノーって言えるんだろう!」(ここのGilの笑顔いい。こんな茶目っ気持ってたんだ……可愛い……)
516 「学校を卒業してないと参加するのは難しいかもしれない。……でも……熱意のある人を裏切ることはないだろう」「一生懸命頑張るって約束する!」
517 「ねえ、どうかな。お祝いしようか! 君の参加とぼくは医者になるんだからさ、ピッタリじゃない?」「やったー! ねえ、フォロワーもパーっとお祝いするの?」「!!」「えっと、うーん……普通はやらないかな……でも一回だけなら大丈夫!」
518 「開けるのに中々いい理由がなくてね……」
519 「でもこれなら十分だ、と思う!」
520 「そっか! タイタンではお酒もつくってるんだ、いいね! 私たち二人には十分ね」「ああ、そうだね……実はぼく……君と一緒に飲みたかった」
521 「これ、フォロワーが、どれだけ僕らが献身的かをテストする為にあるんだ。だからむしろぼくは飲まないほうがいいんだ。」「あ、ああ……私はまだフォロワーじゃないからいただいてもいいんだね」(分け前をもらってもいい、だが、いただいても、に変えてある。)
522  スパン!
524 「ついに起きたね! 具合はどう? 君についてた葉っぱだね、でしょ?」
525 「残骸から君を引っ張り出したときに、墜落事故で枝が絡まったみたいだと思ってね。面白いことに、それが君を守ったみたいだ。だから切り傷と痣だけで、船から歩いてこれたんだ! すごいだろ?」(so you walked away from the ship with only a few cut and bruisesってこれでいいのかな?)
526 「船……? 俺の船……?」「うん……前庭に落ちてきたんだけど、思い出した?」(the one you crashed綺麗に訳せなかった。the oneは船を指してるんだろうけど、あと直訳だと「前庭で君が壊した」になるんだろうけど……)
529 「マジかよ……」
530 「なんだこれはーーッ!!」
531 「おいおいおいおい、どういうことだよ!!」
532  私たちは助かった
533 「く、草……食ってる……」
534 「バカのためじゃ、な、なかったらよ……ハア……」(前のページとまとめて一文として解釈。直訳「草を食べる狂った男のためではなかったら」)
535 「うう……オライのやつ、俺を殺す気か……」(オライは人名)
536 「コートがない……」
537 「そ、そこか……」
539 「うわ……」
540 「し、しまった!」
541 「や、ヤバイぞ……どこい、いった……」
543 「ハア。肩疲れた。クロウ。あなたとオライが私の言うことすぐ聞いてなければ、ここにはいなかったわね」(直訳「あなたが私の言うことを聞いたばかりであれば、私たちは今ここにいないでしょう。」流石に変なので、こんな感じかと)
544 「あー、レイヴン。ちょっと……ちょっとだけ黙って、オーディン見張るの続けて」
545 「あ! よっしゃ! やった!」チン(擬音です)
549 「ねえ、クロウ、ちょっと……ねえ! 誰から貰ったの?」「誰だと思う?」カチッ
550 「オライ!? ミッションのことといい、私のこと信用してないわ。 不公平よ……」
551 「私のことバカだと思ってるのかな? そうじゃない? 私のこと、双子の姉よりアホだと思ってるのよ?!」 追跡 同期 完了
552 「勝ち目があったら、私が使えてたのになぁ……」(gave me a shotが謎だけど、多分「勝ち目があったら」でいいと思う。だから、これでいいと思う)
553 「あなたがそんなにウジウジ言わなきゃ彼もそうしたでしょ」ヒュッ
554  ピンッ
556 「あ! そ、そこかぁ!」
561 「わたしらバレたかな?」「ない、ありえない」
562 「レイヴン、来て! ボスが怒る前に」
563 「私のことバカって思ってないわよね、ね、クロウ?」
564 「オーディンほどバカじゃない」
572 「なんでこんな意味わかんない計画にしたのよ!?」
573  リンリン
579 「アヴァ……ねえ! もしもし?」
580 「ウラシア?」
581 「……なに着てるの?」
582 「だって私は何も着てないし」「うー! 自慢気に言わないでくれる!」(don't sound so proud 〜ってこれでいいのかな? 自信ない)
583 「ウラシア、どうしてあなたの計画ってこんな落書き帳なの? 混乱して何していいかわからないんだけど!」
584 「その「落書き」は最強の戦士のものよ。どうもありがとうございます……」
585 「それに私は彼らよりもずっと綺麗に描いたわ……。そのスペックで見れるでしょ。」「あ! メガネ?」
586 「『リンボレンズ』よ。それでじっと目を凝らせば、生と死の狭間を見ることができる。そこは私たちの兵士が幽霊としているところ」(『地獄レンズ』とするのはやめた。ドラえもんの道具みたいだし)
587 「……彼らがパクトしない限りね。その場合、どうやって出てくるかは判らない。見えるかどうかもわからないんだけどね」(最後の文直訳で「私はあなたが彼らの霊を全然見ることさえしないと確信していません。」)
589  「汚れの中でさえ進まなくちゃいけない、探し出して、訊くの……」(これでいいのか? わからない、何も)
590 「訊く? 訊くって何を?」「タイタンがどこにいるのか訊くのよ、もちろん。そしたら殺せるんだから」
592 「タイタンがどこにいるか知らないの……」
593 「知らないわよ当たり前でしょ! あなたのそばにずっといたんだから。あいつは今でも同じとこウロウロしてるはずよ。(直訳「私はあなたとあなたの人生全体を見回していました。」「私は彼がこの間ずっと同じ場所にうろうろしていたのではないかと思います。」など硬くなるというか、会話調になおす程度はした。でもあってるか不安でもある)
594 「『復讐』ってどれくらいかかるの?」「落ーちー着ーいーて! とっても簡単だから……」(Avaのセリフあってるよな? これも不安……)
595 「タイタンの居場所を調べながら考えてたのよ。……たくさんの兵士を集めること」
596 「たくさん?」「わたしと死んだ旦那の周りには他にも生きてる者がいたのよ? あなたと私のように、パクトすることに納得したら、彼らは完全な力を取り戻せるはずよ。」
597 「必須じゃないにしても、彼らの支援はあったらとても助かる。力を取り戻してればその分早く済むわ。タイタンを倒すには、周りの軍隊もなんとかしなくちゃいけないわけだしね」(かなり崩した。でも大意はあってる。そうでないと……なんか変になって……)
598 「やだ」「……ごめんなさい、何て!?」
599 「私は出来ない……あなたがやるのよ!」
600 「めちゃくちゃよ……新しい人生が欲しいんじゃないの!?」
601 「ちょっとちょっと! 私に多くを求めすぎ、そうでしょ? 私に何を期待してるつもり? たくさんの知らない人のとこまで行って、こう声をかける……」
602 「醜いエイリアンの亡霊が取り憑いてるのが見えるわ! レジスタンスをつくって宇宙最強のヤツをぶっ殺しましょう! 」
603 「そうだけど……で……?」「鏡に映った自分とならかろうじて出来るけどね!」
604 「私自身納得できてないっていうのに、どうやったら他人を説得できるっていうの?」 

 

 CrowとRavenの会話なんか、かなり生き生きしていていいですね。会話の中にOlaiという背後の人物の存在をほのめかし、またふたりはOdinとどんな関係があるのか? 短い登場でしたが、たくさんの謎をふりまいて一旦退場しました。

 Odinも起きて、船から墜落した三人がみんな目を覚ましたことになります。この章からも、少しずつ状況が動いていくのが判りますね。しかし、あくまでも進みは読者を焦らすようにゆっくりです。このある種のゆっくりさが読者をひきつける要素でもあると思います。その分、人間の関係の掘り下げが丁寧で、MaggieとGilの会話を見るNevyの視線など、細かいところまで神経がいきわたってるように思います。

 またAvaとWrathiaの会話もどこか抜けていてキャッチーです。しかしWrathiaが次元の違う存在だと示す証拠でもあるようです。