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Ava's Demon Chapter Nine 和訳

 10連休丸々使ってたくさん和訳した。結果として、Chapter Oneの頃の翻訳を、できればもう一度翻訳し直したいなあと思い始めた。現時点でChapter Tenの真ん中まで和訳が終わっている。これでようやく、全体の3分の1が和訳済ということになる。

 明日から上手に時間がとれるか判らないけど、和訳はきちんと進めていきたいものですな。

 さてChapter Nineは四人が船に乗り込みます。会話の内容については後程触れますが、やはりキャラクターの心のうちを書き込む手腕は流石です。Chapter Eightと続けて、それぞれの存在にディティールが増す会話ですね。そのような会話だからこそ、今後それぞれの行動原理を見逃さないように、きちんと読んでいきたいものです。

 以下は公式HPで、作品もそこで読むことができます。

 Ava's Demon

 

 Chapter Nine


697 「それで、何を考えてるんだ? 「やんなきゃいけないこと」ってのがあったみたいんだけど」(直訳「なにを気にしてるんだ?」)
698 「心の準備よ」
699 「実は、あんたに会ってから思ってたんだけど……教室で一度も会ったことってないよね?」
700 「留年かなんかしたの?」「ちがう……サボりまくっただけだ。16歳だよ」
701 「16には見えないけど」「はあ、そう? お互い様じゃないか?」(well neither do you?ってこれでいい?)
702 「16歳じゃないからあたりまえじゃん。15よ」「12歳にみえるよ」
703 「こんな話してる場合じゃないわ。からかわれるのはおしまい」(崩したけどこんなで良いと思う)
704 「とっても大事なことがあるの……あんたみたいなクソオタクとの議論はその限りじゃないの」
705 「この惑星のどこかに造船所はあると思うわ」「おい! 待てって!」
706 「この惑星が何マイルも森におおわれてるのを知ってるのか? 住んでるやつはほとんどいない。「クソヤバいエイリアン」とはいえ、あいつらと違う発着場を探してたら死んじまうぞ」(portは港じゃなくて発着場でよいですかね。ポートでもいいのかな)
707 「へえ? じゃあ、わたしがクソヤバいエイリアンと他になんなのかって知ってる? アヴァ・アイラよ! わたしは死なない! 判った、あんた?!」
708 「……あ、ああ、わかった」
709 「顔をみればわ、わかるよ」「顔?」
710 「もし……もしよ……マギーに会ったら……さよならって彼女に言っといて……あと枝で超高いとこに吊るすって言うのも」
711 「わ、判った、マギーね……な、なあ、アヴァ!」
712 「なによ!?」「あ、あいつがやったってのを知ってんのか?」「何を?」
713 「え、枝だよ……あいつの腕。もしかして、何するかって君に打ち明けたと思ったんだけど、違う?」(ここ凄い日本語でグチャる。)
714 「そんなことしなかったけど。あんなこと出来たなんて知らなかったし。あんなの初めて見た、ホント」
715 「わたしが思ってたほど……彼女は‘人間’って感じじゃなかったってことかしらね」(直訳「が私は彼女が思った人間ほどではないと思います」になる?)
716 「ふたりとも!」
717 「ハッ、ハッ……ごめん……ちょっと気分がすぐれなくて、ははは……」(out of sortsってのが「イライラ」のことなのか訳文のことなのかが判らなかった……とりあえず走ったことで着かれたってのをこのように表現してると解釈。別にイライラはしてなかったような。)
718 「縄抜け名人顔負けだね、アヴァ。完全に消えたんじゃないかって怖かったよ」「ごめんなさい……外の空気? が吸いたくて」
719 「二人とも、率直に言わなくちゃいけないんだけど、あんまり長いことここで待てないんだ。前からの契約にすごく遅れてるんだ……すぐに出なくちゃいけない」
720 「そうか。じゃあおれたちを家に帰してくれるってのもできるのか、そしたらもう君の邪魔はしない」「おれたち?」(スマートじゃないけど、まあ仕方ないってことにしておいてほしい)
721 「な……なんだって?」「船を持ってるってことだろ? おれの惑星はこっから遠くない。そこで降ろしてくれるだけでいいんだ、いいだろ?」
722 「すみません、ぼくは君の名前も知らないんだけど」「お、オーディンだ」「そうか! オーディン、ぼくの名前はギル」(i dont i think i've quiet gotten your name.これでいいんだろうか。quietがどのように作用してるか判らなかった)
724 「えっと、船だったね……」
725 「あなたが家に帰りたいと思うのはわかる。でも僕らはまっすぐタイタン本部に行くんだ」「タイタン!?」「貸し出しの船はあっちこっちに飛ぶようにプログラムされてるだけだ」
726 「タ、タイタン?」「ああ、ぼくはタイタンのフォロワーだ」
727 「お、おいおい、タイタン教かよ。こ、これだから」「なんだって?」「ま、待ってギル。ひとついい?」
728 「タイタンって言ったけど……これってこんなに大きな人のこと?兜と剣を持った?本当のタイタン?」
729 「彼の本部ってこと?」「そう、そうだ」
730 「すごい!一緒に行く!」「え!?宗教会議に?」
731 「素晴らしい! 行こう!」「え、ええと……マギーもいい?」「寝てるよ、でも構わない……もう船に乗ってるよ。きみの惑星に何があったか説明した後で、ぼくに一緒に行っていいかって」
733 「オーディンも僕らと来るかい?」
736 「あ、ああ、行こうと思う」「素晴らしい!」「やつらは船で家まで届けてくれるだろうしな」(Odin最後のセリフは「私は彼らが私が家に帰ることができる本当の船サービスを持っていると確信しています。」)
737 「あるいは、代わりにタイタンがあなたの道を探す手助けをして……」「か、勘弁してくれ」
738 「気分はどう?」「うん、ありがとう」
739 「あ! それで怪我は?床にあった包帯見て、何かあったんじゃないか心配してた」
740 「治療しないでいいの?」「ううん、大丈夫よ! ホント! 元気だから心配しないで、うん。素晴らしいお医者さんね。さすがね? えっと、う、お医者さん?」
741 「そうだよ、というより、少ししたら本当のお医者さんになるんだ。僕らが本部に着いたらね」
742 「へえ? タイタンのお医者さんってこと?」「そ! 本部はすべてのフォロワーにとってスタートラインなんだ。君のような難民でも、信者でなくても受け入れる」
743 「君と、君の友達とオーディンを難民センターに連れてくよ。彼らは健康診断の後……新しい服をくれる。「大変な目にあった」子供にもいい場所を与えてくれる、君達二人にも住むとこと教育を受ける場をね!」(ニュアンスでやった)
744 「き、教育……そ、そうなのね?」
745 「そうさ! マギーはきみに起こったこと全部教えてくれたよ。タイタンは絶対にどっちも助けてくれるんだ!」(ここのOdinだがeye rollは他人を嘲る仕草のこと、crazyは見たとおりの仕草。どちらにしろ、日本で常用されてるオノマトペの中に最適なものはない)
746 「それでタイタンは実際そこにいるの?」「ん?」「本部のこと。そこに住んでるの?」
747 「タイタン? いや、ううん、それは、違う……いないよ」
748 「じゃ……タイタンがどこはどこにいるの?」「あ、う、うん……知ってるけど……しまった。本を家に置いてきちゃったな」
749 「ふたりとも好きにくつろいでて。すぐ戻るから」
750 「マギーが起きてるかもしれない、よかったらみておいて」(この文不安。want toの「〜しなきゃいけない」用法なんだけど、mustやhave toより弱めの意味だった気がするな)
752 「マギー……」
753 「マギー?」
756 タイタンは見ている タイタンは聞いている タイタンは話す
757 「ハッ」(嘲りの意)
758 「マギー……」
763 「すごい……兵士よね。でも……戦いには向いてないような。ウラシアやマギーに比べると」
764 「ん、なんだろ?」(oddてこういう用法もあるのか? しらん。本当は「変なの」となる?)
765 「待って……これは……」
769 「扉? これパクトよね。わたしのと同じ。そんな。マギーみたいなひとを集めるってどうすれば?」
770 「ハァ……」
771 「エヘン」(咳払い)
773 「ど、ど、どういう、こ、ことかな?」「ちがうの!」(それぞれ直訳で「何を解釈してる?」「見たとおりとはちがう」となる。意味わかんないが訳のような意味だろう)
774 「そのメガネってなんの意味があるんだ?X線メガネ?」
775 「下着も見えたりする?」
777 「この宇宙のどこに本を置いたんだか、ハー」
778 「まあいいか、新しくもらえるだろうし。みんな準備はいい?」
779 「わかってるんだ」
780 「今日って日をずっと待ってた!」「うぐ」
781 「ゲホッ」
782 「出来ればしっかり座っててよ。本部に着くまで数時間かかるから」
783 「ねえ、ギル。ちょっといい?……タイタンの住むとこなんだけど」
784 「本部には住んでないって……言ったよね?」「その通り」「じゃあ……どこに住んでるの?」
785 「楽園だよ、もちろん」
786 「へー! 楽園? それは……そこに行ったことあるの?」
787 「え! あはは! いや、まだないな、ぼくは。エリートフォロワーだけが行けるんだ。能力の高い人たちって意味ね。場所はタイタンから彼らにだけ教えられてる」
788 「楽園に行くと永遠にそこに住むんだ!」「それで?」「そ、それで……って?」
789 「誰も出ないの?」「どうして離れたいだなんて?楽園から出たりなんか誰もしないよ。愚問さ」
790 「帰ってきたフォロワーが話したりなんかしたのかと思ったの。本当にあるのか判らないしね。はは」
791 「もちろん帰還者はいるさ! みんな帰ってきたひとを知ってる!」
792 「お、お前「行ったことない」「帰ってくる人はいない」って言ったよな? 存在してるって誰が言い切れるんだ?」(直訳「その存在を誰が知ってるっていうんだ?」)
793 「そこに招かれるのは最大の名誉なんだ……ぼくが保証する」
794 「ギルって……本当にタイタンのこと好きなの?」
795 「ああ、もちろんそうだ! 何だよ? そういう尋問かい?」「ギル……もし……もしタイタンが……」(直訳「ある種の尋問」)
796 「もしタイタンが……つまり……仮の話だけど……」
797 「仮に何?」
798 「ううん……ごめんなさい……脈絡のない考えだった……」
799 「仮にタイタンが、そ、そんなにすげーもんじゃがなかったら?」
800 「楽園は本当はないんじゃないか?」「本当は?」(直訳「想定された楽園は現実の場にはないのでは?」「現実の場じゃない?」)
801 「もしやつがそういうのをエサに、お前みたいなのを働かせるって魂胆だったらどうだ?」「エサ?生き餌みたいな?」
802 「バカを言うな!そんな……そんな……」
803 「小さな……小さな……魚……」
805 「天国に行けるってのはとてつもない名誉なんだ、いいかい!?」
806 「とことん一生懸命勤めたあと……ぼくはそこに行くんだ。至福の中に。」 

 

 Maggieとの会話からもうすうす感じていたGilのTITANへの熱狂ぶりが、先とは違いネガティブな描写を増して再登場しています。Gilの孤独さが、その熱狂を支えているのですが(そしてその熱狂は恐らく孤独さを麻痺させているのですが)、会話の中から示唆されるTITANの嘘が、今後Gil達にどのような影響を及ぼすのか? とても気になります。

 ホントに、Gilには幸せになってほしいです。もちろん、みんなに幸せになってほしいです。救済を……どうか……。